World

【イスラエル】スタートアップが増殖する理由とは?

こんにちは!YUKIです。

今回は、

イスラエルでなぜスタートアップ(ベンチャー企業)が盛んなのか

その理由を具体例を出しながら解説していきたいと思います。

僕自身も10年以上、活動していた国です。

まず、これです↓

https://mappedinisrael.com/

テルアビブあたりの地図ですが、スタートアップがうじゃうじゃいますね笑

ここ最近のスタートアップ業界で起きた、大きなExit(売却)はこのような感じです。

  1. Mobileye: $15.3 billion, 2017 (1兆6500億円)
  2. Frutarom: $7 billion, 2018 (7500億円)
  3. NDS: $5 billion, 2012(5400億円)
  4. Chromatis: $4.7 billion, 2000(5000億円)
  5. Mercury Interactive: $4.5 billion, 2006 (4800億円)

https://www.israel21c.org/the-15-biggest-acquisitions-in-israeli-history/

もちろん、ガシガシ潰れるスタートアップも多いです。

ざっくり言って、

・5年後に半分は潰れる

・10年後には7割潰れる

これがスタートアップの事実でもあります。

https://www.ivc-online.com/Research-Center/IVC-Publications/IVC-Surveys/Startup-Report

でも、その分ドンドン新しいスタートアップが生まれるので、循環が起こってるわけですね。

この記事の内容

  • イスラエルのスタートアップは教育が自由だから
  • イスラエルのスタートアップ精神は会社への忠誠心低いところからくる
  • スタートアップはイスラエル人が持つ共有の「成功物語」
  • このようなスタートアップは日本ではムリ

実体験にけっこう沿った見方なので、ちょっと主観的な感じになっちゃうかもしれません。

でもその分、具体的に、スタートアップを呼び込む「土壌」みたいなものが見えたらと思います。

結論から言っちゃうと

【0→1】ゼロからイチを生み出す

これが得意だからです。

イスラエルのスタートアップは教育が自由だから

「自由」といえば聞こえがいいのですが、実際は

・あまりマニュアルなし
・その場の教員が対応
・学校自体が、いろいろな種類ある

という感じで、ただ統制がとれてないだけ?(笑)といううわさもあります。

でも、ふつうの教育でも「どんどん発言」させます。

僕は、ヘブライ大学院にも行っていたのですが

先生が言い終わる前に、議論が始まってしまって

「ちょっと、まずこれだけは言い終わらせて(Let me finish)!」

何度も先生が言っていた記憶があります。

多文化国家なので画一的にまとまれない

今のイスラエルは、100か国以上の国から移民が来てできています。

そのため、そもそも日本のような

  • エスカレーターは片側開けて

とか

  • 満員電車ではバッグは前に持つ

とかの共通でマニュアル化できるものではありません。

会話でも、これまた普通に

Aさん:お父さんはポーランド、お母さんはモロッコ

Bさん:お父さんはイラク、お母さんはロシア

という感じで、まさに「みんなが違う」んです。

失敗じゃなく挑戦したとされる

スタートアップは、失敗しやすいものです。

だって、10年後に7割のスタートアップがつぶれるわけですからね。

どうでしょう、スタートアップを潰してしまった人を

  • 日本 → 減点して見ちゃう
  • イスラエル → 加点して見る

こういう環境だから、僕の周りもみな起業経験者です。

肌感覚で、ざっくり友達や知り合いなどの70%くらいは何かに一度は挑戦しています。

イスラエルのスタートアップ精神は会社への忠誠心低いところからくす

ポイントは2つですね。

  • 会社より自分が優先
  • 上下関係がゆるい

会社に骨をうずめる感覚はない

一生懸命にがんばるのは、間違いなく自分のためですね。

日本だと、会社のため、とかクライアントのためとか、聞こえがいい理由付けが見えますが、本当にそう思っているのかわかりませんが、イスラエルでは自分第一です。

間違っても、自分は「会社のために」なんて気持ちは持たないですね。

上司にも基本、敬語なし

これは、会社だけじゃなくて、実は学校でも先生のことを下の名前で呼びます

社長にも同じように、下の名前で

「よー!たかし!げんきかい?」

みたいなあいさつが飛び交ってます。

これはヘブライ語のせいでもちょっとあるんですが

やはり、関係性がわりとゆるいわけです。

上司や目上の人にも、はっきりというべき時にモノを言う環境があるので

「こういうアイデアあるけど自信ないなあ…」
「上司と飲み行ってから相談しようかな…」

みたいな、ムダな手順とかプロセスを省いて、目を見て、こうです

「わたしはOOOをしたい!」

これこそ、スタートアップを生み出すのに適してますね。

スタートアップはイスラエル人が持つ共有の「成功ものがたり」

イスラエルは国ができてから、70年ほどで、まあ、その間ほとんど戦争ばかりでした。

みんながシェアできる「ものがたり」

・過去の歴史

・軍隊の時の話

・現在の紛争

だったりします。

しかし、そこにこの20年くらいで新しい「ものがたり」がうまれた

それが

スタートアップ♡

スタートアップ製造工程は?

スタートアップをやる、すっごい典型的なイスラエル人は、こんな人生です。

高校 → 軍 → 旅 → 大学 → 会社 → 起業(スタートアップ)

いろいろな世界で経験値を上げてから、大学にくるので普通の大学1年生は23歳とかです。

前に言ったように、「人生のマニュアル」みたいなものがあまりないわけです。

あるとしたら、高校卒業後の共通テスト(大学に入るためのもの)くらい。

イスラエルにないものリスト

  • 毎年のような全国テスト、共通模試
  • 会社への一括採用
  • 終身雇用
  • 年功序列

こんなもの、ありません。

だから、もっともっと自分で当たり前のように考えるわけです。どうしていくかを。

軍での仲間

きっと、スタートアップをしていくイスラエル人が最も大事にしているものが

軍隊で一緒にメシを食った部隊の仲間

これはきっと、あんまり異論はないと思います。

日本でも、サイバー周りだとわりと有名な

8200部隊Wikipedia)などはその典型ですね。

軍のハッカー集団ですが、そこで得た知識とか人脈をもとに

退役とともに、民間企業を立ち上げていくスタートアップの原動力ともいえる人たちです。

元8200部隊に所属していた人たちが設立した会社の例↓

https://en.wikipedia.org/wiki/Unit_8200#Companies_founded_by_alumni

エコシステムができてる

スタートアップにとってこの3つが、少なくとも最初のKPIです。

1.ひと → 軍隊や人脈

2.モノ → アイデアはわりとある

3.かね → 投資

この「投資」をどうやって、誰にやってもらうか。

これを解決するのが「連続起業家」の存在です。

テルアビブあたりで石を投げれば、連続起業家に当たる(笑)なんてことはないけど

むちゃくちゃいます。

つまり

起業 → 成功 → Exit → 再投資 →(新しい)起業 → 成功 →…

こういう強烈な流れが、特にテルアビブの周辺では確立されているので、はっきり言って数億円だったら「誰でも」集まります。

このようなスタートアップは日本ではムリ

なんでか?

すべてにおいて違うから、です(笑)

それよりも、日本はもっと自分の強みに特化すべきだと思います。

強いところを伸ばすべき

良い、悪いのはなしじゃなくて、どっちがいいでしょう

・通知表を全部「3」くらいのために努力

それとも

・もう「1」は放置して、好きなことだけ「5」に引っ張る努力

人生はだいたいいいとこどりはできないので、このどちらかを選ぶことになるわけです。

日本は

・敷かれたレールに沿うことが正しいという教育だし

・会社組織は強固だし

・帰属意識も高いし

・「正社員」の肩書はブランドだし

まあ、上げたらキリないけど

だから、わざわざスタートアップを押すこともないと思います。

得意なところを伸ばそうね、ってことですね。

アイデア化する能力→イスラエル

「0」から「1」を作ることに、非常に適している人たちなので、サクッと任せちゃっていいんじゃないかと思います。

逆に、イスラエルのスタートアップを見ていて、なんでイスラエル人たちはすぐに売却などの出口戦略を考えるのかと思っていました。

それは、ある程度の規模になってくると、彼らの「不得意」な分野に入るからだとわかりました。

つまり「管理」とか「拡張」とか「継続性」とかの分野です。

この分野の彼らの通知表は「1」です(笑)

だから、売っちゃうんですね。

テンプレ化する能力→日本

マニュアル化に優れた日本みたいなところは、規模を「1」→「100」にすることの方が得意ですね。

実際、日本のスタートアップを見ていてよくあるのが、プラットフォームに乗せるアプリみたいな開発だったりします。

  • 「0」から「1」 → プラットフォームを開発 → イスラエル
  • 「1」→「100」→ 成長させていくテンプレ → 日本

その「プラットフォーム」というアイデアを基礎に、独自性を見せるのが日本の強みだと思います。

この切り口で、イスラエルのスタートアップと連関していけば、おもしろい組み合わせになるように見えます。

まとめ

ということで、今回はイスラエルがなぜスタートアップの中心地になるかを解説しました。

イスラエルとスタートアップ

1(教育)→ みんな違うし、どんどん発言させる

2(会社)→ 上下関係がゆるくて、会社より自分が優先

3(国柄)→ 最近のトレンドとしてのものがたり

4(日本)→ アイデア化のイスラエルとテンプレ化の日本

イスラエル企業と日本企業のコラボは、正直けっこう大変なところもあるのですが、これから人気が出てくるかもしれない、と少しだけ思います(笑)。

株式会社ADOYOSU